| 新型インフルエンザとは何ですか。 |
新型インフルエンザウイルスとは、動物、特に鳥類のインフルエンザウイルスが人に感染し、人の体内で増えることができるように変化し、人から人へと効率よく感染できるようになったもので、このウイルスが感染して起こる疾患が新型インフルエンザです。
新型インフルエンザウイルスはいつ出現するのか、誰にも予測することはできません。
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人間界にとっては未知のウイルスでほとんどのヒトは免疫を持っていませんので、これは容易に人から人へ感染して広がり、急速な世界的大流行(パンデミック)を起こす危険性があります。
現時点で、こうした性質を持つ新型インフルエンザの発生は確認されていません。
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| 新型インフルエンザ、鳥インフルエンザ、インフルエンザ、普通のかぜはどう違うのですか。 |
普通のかぜの症状は、のどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳(せき)などが中心で、全身症状はあまり見られません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することはほとんどありません。
一方、毎年冬を中心に流行するインフルエンザの場合は38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が強く、あわせて普通のかぜと同様の、のどの痛み、鼻汁などの症状も見られます。さらに、気管支炎、肺炎、小児では中耳炎、熱性けいれんなどを併発し、重症化することがあるのもインフルエンザの特徴です。
インフルエンザの原因となるインフルエンザウイルスには様々な種類があり、自然界においてヒト以外の動物、特にカモ、アヒルなどの水鳥を中心とした鳥類に感染しています。
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インフルエンザウイルスが感染している鳥類の多くは症状はありませんが、他の鳥類に感染して症状が出た場合、それを鳥インフルエンザといいます。また、鳥インフルエンザのなかでも、鳥類が死亡してしまう重篤な症状をきたすものを高病原性鳥インフルエンザといいます。
新型インフルエンザとは、従来は人に感染することがなかった鳥インフルエンザウイルス等が人に感染し、人の体内で増えることができるように変化し、人から人へと効率よく感染できるようになったウイルスによる疾患を指します。
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| これまでに新型インフルエンザの流行はありましたか。 |
20世紀では、大正7年(1918年)に「スペインインフルエンザ」、昭和32年(1957年)に「アジアインフルエンザ」、昭和43年(1968年)に「香港インフルエンザ」、昭和52年(1977年)に「ソ連インフルエンザ」が流行しています。これらはいずれも世界的に流行し、時に多くの死亡者(たとえば、「スペインインフルエンザ」において、世界では約4,000万人、わが国では約39万人が死亡)を出しました。
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こうした「新型インフルエンザ」は、10年から40年の周期で流行してきましたが、次の新型インフルエンザがいつ出現するのか、予測することはできません。なお、過去の例を見ても、流行の季節は冬とは限りません。
(注:これまで一般に、スペインかぜ、アジアかぜ、香港かぜ、ソ連かぜと表記されてきたものについて、このQ&Aでは、それぞれ、スペインインフルエンザ、アジアインフルエンザ、香港インフルエンザ、ソ連インフルエンザと表記しています。)
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| なぜ、新型インフルエンザの世界的流行(パンデミック)の可能性が指摘されているのですか。 |
人から人へ感染する新型インフルエンザの世界的流行は10年から40年程度の周期で起こるとされていますが、この数十年間は発生がありません。さらに、現在地球規模で発生している高病原性鳥インフルエンザのウイルスが、新型インフルエンザウイルスに変異することが懸念されています。これらの理由から、新型インフルエンザの世界的流行の可能性が示唆されています。
新型インフルエンザがもし発生した場合、基本的にすべての人が、そのウイルスに対して抵抗力(免疫)をもっていません。
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そのために新型インフルエンザはヒトの間で、広範にかつ急速に拡がると考えられます。さらに、人口の増加や都市への人口集中、飛行機などの高速大量交通機関の発達などから、短期間に地球全体にまん延すると考えられます。この世界的流行をパンデミックといいます。
ただし、新型インフルエンザウイルスがどのくらい強い感染力をもつのかについては、現段階では予測できません。
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| 新型インフルエンザの世界的流行(パンデミック)を阻止することはできないのですか。 |
パンデミックを阻止することは非常に困難であると考えられていますが、最近の研究では、新型インフルエンザの発生が初期段階で、その範囲が限られている場合においては、抗インフルエンザウイルス薬の内服と移動制限を行うことで、流行の拡大を遅らせ、その間に次の対策(新型インフルエンザワクチンの開発等)を講じることができるのではないかと言われています。
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しかし、これまで世界中で経験がないことなので、どの程度成功するかは分かりません。初めて発生する地域で、その発生をいかに早期に発見し、適切な対策をとるかが大切です。
わが国の対策については、「新型インフルエンザ対策行動計画」に示されています。
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| 新型インフルエンザが全国的に流行した場合に、どのくらいの人が感染すると予測されるのですか。 |
日本政府は人口の約1/4の人が感染し、医療機関を受診する患者数は最大で2500万人と仮定して、対策を講じています。
また、過去に流行したアジアインフルエンザやスペインインフルエンザのデータに基づき推計すると、入院患者は53万人?200万人、死亡者は17万人?64万人と推定されています。
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しかし、これらはあくまでも過去の流行状況に基づいて推計されたものであり、今後発生するかも知れない新型インフルエンザが、どの程度の感染力や病原性を持つかどうかは不明です。
これ以上の被害が生じる可能性を否定できない一方、より少ない被害でとどまる可能性もありますので、実際の発生状況に応じて柔軟な対応がとれるように準備しておく必要があります。
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| 新型インフルエンザの予防はどうしたらよいのですか。 |
通常のインフルエンザは、感染した人の咳、くしゃみ、つばなどの飛沫とともに放出されたウイルスを吸入することによって感染します。そのため、外出後の手洗い、マスクの着用、流行地への渡航、人混みや繁華街への外出を控えること(不要不急の外出の自粛)が重要です。また、十分に休養をとり、体力や抵抗力を高め、日頃からバランスよく栄養をとることも大切です。
インフルエンザは容易に人から人に感染するため、他人にうつさないことも重要です。インフルエンザに感染して症状のある人は、病気の悪化や周囲への感染を防ぐために、自宅で休養することが重要です。他人に接しなければならない場合は、咳やくしゃみをする際にはティシュで口元を覆うか、マスクを着用することが重要です(咳エチケット)。
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現状では新型インフルエンザは出現していませんが、出現した場合も通常のインフルエンザと同様にこのような感染予防対策に努めることが重要です。また、新型インフルエンザが流行して、外出を避けるべき事態となり、物資の流通が停滞することを想定して、普段から食料品や日用品を備蓄しておくことが望ましいと考えられます。
新型インフルエンザの患者と密に接する機会があり、感染している可能性がある方々に対しては、発症前に抗インフルエンザ薬を内服することで、発症の危険性を抑える予防方法(予防投薬)を実施することも検討されています。
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| 新型インフルエンザに感染した場合、どのような症状がでるのですか。 |
新型インフルエンザに変異することが懸念されている高病原性鳥インフルエンザの症状としては、これまで東南アジアなどでの事例では、発熱、咳など、ヒトの一般的なインフルエンザと同様の症状に加え、下痢を認めた例もありました。
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また、致死率は60%以上と極めて高く、肺炎が主な死因となっています。
しかし、高病原性インフルエンザウイルスが人から人へ感染する新型インフルエンザウイルスに変異した場合、その症状の程度は、現在のところ予測が困難です。
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| 新型インフルエンザが発生したらどうしたらよいのですか。 |
新型インフルエンザが発生した場合は、感染の機会を減らすために、手洗いを励行する、不要不急の外出や集会を避けるなど、予防策を実施することが重要となります。
また、発熱・咳・全身痛などインフルエンザと思われる症状がある場合、事前連絡なく近くの医療機関を受診すると、万が一新型インフルエンザであった場合、待合室等で他の患者さんに感染させてしまう「二次感染」のおそれがあります。
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まず、保健所等に設置される予定の発熱相談センターに連絡し、都道府県等が指定する医療機関など(発熱外来)を受診してください。都道府県や市町村、保健所から情報が提供されますので、随時チェックするようにしてください。
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| 新型インフルエンザの治療法はあるのですか。 |
インフルエンザの治療に使われている抗インフルエンザウイルス薬が有効であると考えられています。
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また、予防のためにワクチンも備蓄中です。
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| 国は新型インフルエンザの流行に対してどのような準備をしているのですか。 |
厚生労働省では、平成17年10月、国民への正確な情報の提供、予防や治療など、その流行状況に応じた対策を総合的に推進するため、厚生労働大臣を本部長とする「新型インフルエンザ対策推進本部」を設置しました。また、政府の新型インフルザ及び鳥インフルエンザに関する関係省庁対策会議により、「新型インフルエンザ対策行動計画」を策定し、新型インフルエンザの発生状況備えた具体的な対策を講じることとしています。
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現時点での政府がとっている準備として、抗インフルエンザウイルス薬や鳥インフルエンザ(H5N1)に対するワクチン(プレパンデミックワクチン)の備蓄、国民への情報提供、鳥インフルエンザが流行している地域への技術支援、新型インフルエンザ発生のシミュレーション訓練等が挙げられます。
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| 国は新型インフルエンザが流行した場合、どのような対策をとるのですか。 |
新型インフルエンザの発生が確認された時点で総理大臣を本部長とした対策本部を設立し、状況に応じて検疫の強化、新型インフルエンザが疑われる患者への入院勧告、
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医療体制の確保、感染まん延の防止策、不要不急の外出や集会の自粛要請等の対策を講じることとなっています。
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| 新型インフルエンザにワクチンは効きますか。 |
通常のインフルエンザの予防接種は、新型インフルエンザとはウイルスの種類が異なるため、感染防止の効果はほとんど期待できないと考えられています。
新型インフルエンザに対して効果が期待できるワクチンとして、プレパンデミックワクチンとパンデミックワクチンがあります。
プレパンデミックワクチンとは、新型インフルエンザウイルスが大流行(パンデミック)を起こす以前に、トリ?ヒト感染の患者または鳥から分離されたウイルスを基に製造されるワクチンを指します。
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政府は現在流行している鳥インフルエンザウイルス(H5N1)に対するワクチンをプレパンデミックワクチンとして製造、備蓄しています。
パンデミックワクチンとは、ヒト?ヒト感染を引き起こしているウイルスを基に製造されるワクチンです。プレパンデミックワクチンと異なり、ワクチンの効果はより高いと考えられます。ただし、パンデミックワクチンは実際に新型インフルエンザが発生しなければ製造できないため、現時点で製造、備蓄は行えません。
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| 政府が備蓄しているワクチンの接種を受けることはできますか。 |
現在、政府は1,000万人分のプレパンデミックワクチンを備蓄していますが、プレパンデミックワクチンは、現在の流行している鳥インフルエンザに対するワクチンで、新型インフルエンザに対する有効性が完全に確立しているものではありません。また、予防接種では一定の割合で人体に有害な副反応が出現することが避けられず、不必要な接種は避けるべきと考えられています。そのため、実際にワクチン接種を開始するのは、新型インフルエンザの発生が確認されてからになる予定です。
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また、新型インフルエンザが発生した場合、予防の基本は他者から感染を受ける機会を減らす(外出や集会を避ける、手洗いの励行、マスク着用等)こととなりますが、医療従事者や電気・水道等のライフライン従事者など、医療や社会生活の維持に関わっており、新型インフルエンザの感染が拡大している状況においても業務を続けなければならない方々から、プレパンデミックワクチンの接種を行うことを予定しています。
なお、実際に発生した新型インフルエンザウイルスを基に製造されるパンデミックワクチンは、国民全員を対象に考えています。
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| 抗インフルエンザウイルス薬はどのようなものがあるのですか。 |
新型インフルエンザの治療薬としては、毎年流行する通常インフルエンザの治療に用いられているノイラミニダーゼ阻害薬が有効であると考えられています。
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ノイラミニダーゼ阻害薬には、経口内服薬のリン酸オセルタミビル(商品名:タミフル)と経口吸入薬のザナミビル水和物(商品名:リレンザ)があります。
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| 抗インフルエンザウイルス薬はどのくらい備蓄しているのですか。 |
新型インフルエンザの発生に備えて、政府及び各都道府県では抗インフルエンザウイルス薬の備蓄を行っています。
治療薬として、タミフルを政府で1,050万人分、都道府県で1,050万人分、流通備蓄が400万人分の合計2,500万人分、リレンザを政府で60万人分を確保する予定です。(平成19年度中)
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(流通備蓄は、通常インフルエンザのシーズン終了時の残存見込み量)
また、予防投与用として、政府でタミフルを300万人分備蓄しています。
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| タミフル服用後の異常行動が報道されていますが、鳥インフルエンザや新型インフルエンザにおいても、10歳以上の未成年の患者に対する抗インフルエンザウイルス薬の投与を控えるのですか。 |
現在、高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)患者の死亡率は約60%と高く、このまま推移すると新型インフルエンザ患者の死亡率は通常のインフルエンザと比べて、高くなる可能性があります。
そのため、高病原性鳥インフルエンザや新型インフルエンザにおいては、原則的に10歳以上の未成年の患者に対してもタミフルの投与を控える必要性は低いと考えられます。
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実際には、発生した新型インフルエンザの重篤度や感染状況と、タミフルの有効性や安全性に関する情報から総合的に判断することになります。
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